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作曲家 綿引浩太郎のブログ

演奏会作品の作曲~映画音楽の作曲まで承ります。 最新情報は新しい公式サイト kwmusic.net をご覧ください。 スマホ・タブレットの方は、PC版サイトだとメニューが表示されます。

自分をクリエイティブにするために何かを拒絶する

武満と谷川の対談の最後は『日本人っていうのはいままでずっと、やらないよかやったほうがいいという発想があるのね。つまり自分をクリエイティブにするために何かを拒絶するという発想は非常に少ないよ。(中略)…だからああいうふうなことはやらないほうがいいということの論理がしっかりしてないと思うんだな。』という印象的な言葉でしめくくられていた。

そう 中途半端にてきとうなことをやったり いい気な態度でいい加減なことをやるのは とてもクリエイティブと正反対の事なのである。まあ もちろん 若者は経験が大事、苦労は買ってでもしろ、なんて言われるのだが、…二年前に抱えきれる限界を試してろくでもないことは分かっているので 自らをわきまえて 不確かな可能性などを信じるのではなく 出来ることを一つずつ手堅く 悪く言えば臆病に生きていたいのである。
ただ これはチャレンジしないという意味ではないし なんというんだろうか 無駄なことも無駄じゃなかったなんてこともあるのだが、大きな目標や 一つのレールを走ってクリエイティブな方向へ向かおうとすると 障害になることがあって 拒絶する判断(自らの世界を狭くするという意味ではない)も時には必要なのだと 自らを振り返って 同じように考えた先人がいたことに少し安心したところもある。
全てをやるとか 全てを捨てないとか それは自らを把握していないか よほどの強欲なのだろうと思えてならない。ご都合主義なストーリーが展開しないかぎりは どこかで破綻をきたすのは当然の帰結だろう。
まあ よほどの成長余地が残っていたり 気合いと根性が桁違いの人は可能なのだろうが…。

まあ それ以前に私自身は 『何がクリエイティブで 何がクリエイティブでないかを判断する力』を養ったり、『自分がやることがクリエイティブである必要性はあるのか』とか考えたり いや 考える以前に目の前のやるべきことをやるべきだったりするのだが…。
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